皆さんは「耳マーク」を知っていますか?
役所や図書館、病院、公共施設などで、一度は目にしたことがあるかもしれません。耳の形をモチーフにしたこのマークは、「聞こえにくい」「聞こえない」人がいることを周囲に知らせ、理解や配慮を促すための大切なシンボルです。
しかし、見たことはあっても「どんな意味があるの?」「どう接すればいいの?」と詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、耳マークの意味や歴史、実際の使われ方、そして私自身が使ってみた体験を通して、聞こえにくさへの理解について考えていきます。

耳マークとは?聞こえにくさを伝えるためのサイン
耳マークとは、聴覚に障害のある人や聞こえにくい人が、周囲に配慮をお願いするための全国共通マークです。
外見からは分かりにくい「聞こえにくさ」を、視覚的に伝える役割を持っています。
例えば次のような場面で使用されています。
- 市役所や公共窓口
- 病院や薬局
- 図書館
- 交通機関
- 店舗の受付カウンター
耳マークが掲示されている場所では、「筆談対応が可能」「聞こえに配慮します」といった意思表示が含まれている場合もあります。
耳マークの由来と誕生の背景
耳マークは昭和50年(1975年)、名古屋で誕生しました。
全日本難聴者・中途失聴者連合会(全難聴)を中心に、「聞こえに関する理解を社会に広めたい」という思いから普及活動が始まりました。
詳しい歴史については、全日本難聴者・中途失聴者連合会の公式サイトに紹介されています。
全日本難聴者・中途失聴者連合会(耳マークについて)
聴覚障害は外見から分かりにくいため、
- 話しかけられても気づけない
- 聞き返すことに遠慮してしまう
- 周囲から誤解される
といった問題が起こりやすい特徴があります。
そこで、「説明しなくても状況を伝えられる目印」として耳マークが考案されました。
マークの上下には、
「聞こえにくいです」
「耳が不自由です」
「耳の不自由な方は筆談しますのでお申し出ください」
といったメッセージが添えられている場合もあります。
街中で見かけたときは、ぜひ注目して見てみてくださいね。
現在では全国で広く認知され、公的機関を中心に活用されています。
耳マークグッズもたくさん!
耳マークの普及を目的に、さまざまな関連グッズも販売されています。
主なアイテムには次のようなものがあります。
・シール
・バッジ
・キーホルダー
購入を希望される方は、お住まいの地域の全難聴加盟団体のホームページなどで確認・お問い合わせください。
以下の協会では、オンラインで耳マークグッズを購入することも可能です。
- 特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会
- 特定非営利活動法人 千葉県中途失聴・難聴者協会
- 特定非営利活動法人 愛知県難聴・中途失聴者協会
また、インターネットショップでは耳マークに似たコンセプトの商品も販売されており、自分に合った方法で活用する人も増えています。
私が使ってみた「耳マークシール」
私が実際に使っているのは、耳マークのシールタイプです。
先日、診察券に貼ってクリニックを受診してみました。
「説明しなくても気づいてもらえるかな…」
そんな少しの期待と、正直なところ少しの緊張を感じながら受付へ出しました。
最初の「今日はどうされましたか?」という場面では、スタッフの方が近くまで来て話しかけてくれました。
ただし、他の患者さんにも同じ対応をしていたようにも見えたため、耳マークの効果だったのかは正直分かりません。
その後のやり取りでも大きな変化はなく、「劇的に変わる」という印象ではありませんでした。
徐々に理解が広まればいいなと感じました。
聞こえやすい・分かりやすい環境のために
クリニックや薬局では、名前や番号で呼ばれることが一般的です。
診察は番号表示でも、会計では名前で呼ばれるなど、方法が統一されていない場合も少なくありません。
特に耳鼻科のように聞こえにくい方が多く利用する場所では、
- 画面表示
- 番号呼び出し
- 視覚的な案内
といった仕組みがあるだけで安心感が大きく変わります。
これは聴覚障害のある人だけでなく、
- 高齢者
- 子ども連れ
- 外国人
- 騒音が苦手な人
など、多くの人にとっても分かりやすい環境につながります。
つまり、「聞こえる・聞こえにくい」に関係なく、誰にとっても優しい仕組みづくりが重要なのです。
耳マークは、そんなやさしい社会をつくる第一歩なのかもしれませんね。
※本記事は筆者の体験に基づく内容です。
症状や治療に関しては個人差がありますので、気になる場合は医療機関へご相談ください。


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