中途失聴という言葉に出会って

聞こえにくい状態は人によって本当に様々です。少しずつ聞こえが落ちていく人もいれば、突発性難聴とっぱつせいなんちょうのように病気で突然聴力を失ってしまう人もいます。
そんななかで私が初めて知った言葉が「中途失聴(ちゅうとしっちょう)」でした。

中途失聴とは

もともと聞こえていた人が、成長の過程かていや大人になってから病気や事故、あるいは加齢かれいなどで聞こえなくなったり、聞こえにくくなったりすることを指します。

私自身、聴力ちょうりょくが両耳とも70デシベル程度まで下がった時、日常生活に不安を感じるようになりました。それまである程度聞こえていた、電車の車内アナウンスや自転車の近づく音などが聞こえなくなってきたのです。

そして、「同じような聴力の人は、どのようにして生活しているのだろう?」と疑問ぎもんを持つようになり、同じ境遇きょうぐうの人の工夫や体験談を知りたいと強く思うようになったのです。

例えば

仕事
この聴力でみんなはどんな仕事をしているんだろう?
電話対応の仕事もしてるのかな?

生活
インターフォンの音が聞こえないけれど、大丈夫?
宅配便が来ても気づけなかったらどうしよう?
火災報知器かさいほうちきの音も分からなかったら…

不安を解消したくて「難聴」という言葉でネット検索をしてみました。
けれど出てくるのは医療的な説明や補聴器の宣伝ばかりで、自分と同じ立場の人の声や、実際にどう生活しているかといった情報はなかなか見つかりませんでした。

探し続け、やっと辿り着いたのが「中途失聴」という言葉、そしてそれを支援しているNPOの存在でした。

初めて失聴という言葉は知った時は「失う」という表現にショックを受けました。ですが、「状態」と捉え冷静に考えてみると、なるほど間違えではないと。自分の状況をきちんと理解するための大切なキーワードなのだと気づきました。

「難聴」というキーワードだけでは見つからなかった情報に出会えたことが、SNSの中だけではなく外で手話を学んでみる為の、背中を押してくれました。

同じように聞こえにくさを抱えながらも働いている人、家庭を守っている人、地域活動をしている人、さまざまな生き方がそこにありました。

「聞こえにくさ」と向き合うことは、思っている以上に不安や孤独感こどくかんともないます。
でも「中途失聴」という言葉を知り、同じ経験を持つ人の存在に気づけることは、大きな支えとなりました。

「難聴」だけではなく「中途失聴」という言葉でも検索してみてください。きっと、新しいつながりや支援の情報に出会えるはずです!!

 

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感想(0件)

コメント

  1. ピイ より:

    初めまして!
    ブログを拝見しました。
    中途失聴という言葉を知れて勉強になりました!

    ブログの更新楽しみにしています!

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