今回は、デフリンピック第二弾として、
私がボランティアに応募したきっかけや、実際に体験してみて感じたことをお伝えしたいと思います。
ボランティアに応募したきっかけ
デフリンピックのボランティアに応募した理由は、いくつかあります。
もともと私は、スポーツの世界大会を観ることが比較的好きでした。
さらに、家族が東京オリンピック2020でボランティアを経験しており、「とても楽しかったよ」「やってみたら?」と勧めてくれたことも、大きな後押しとなりました。
また、パート勤務で、比較的時間の調整がしやすかったこともあり、「今なら挑戦できるかもしれない」と思えたことも理由のひとつです。
そして何より、「聞こえにくい・聞こえない」という状況の中でも、アスリートとして世界の舞台で活躍している選手の姿を、間近で感じてみたいと思ったことが一番の理由です。
誰でも応募が出来たボランティア
今回の大会では、障害の有無に関わらずボランティアに応募できる仕組みになっていました。
応募フォームには「配慮してほしいこと」を記入する欄があり、その存在にとても新鮮さと嬉しさを感じました。
同時に、私と同じように聞こえにくい、あるいは聞こえない人と出会えるかもしれないと思うと、応募の段階からワクワクしていました。
実際に担当したボランティア活動
実際のボランティアでは、私は主に「選手や観客の誘導」と「会場内の整備」を担当しました。
選手の誘導では、選手が移動する際に、目的の場所まで案内する役割です。
実際に選手の近くで活動することになるため、最初は少し緊張しました。言葉だけで案内するのではなく、指差しや身振りなども使いながら、相手に伝わるように意識して対応しました。
選手の皆さんの方からも、身振り手振りで伝えてくれる場面があり、言葉がなくても気持ちが通じることを実感しました。そんなやり取りをするうちに、自然と笑顔になる場面もありました。
観客の誘導では、座席への案内や、トイレなどの設備について案内する仕事をしました。
実際の会場で手話を使ってやり取りできたことが印象に残っています。
競技そのものに関わる仕事ではありませんが、大会を安全で快適に進めるためには、こうした仕事も欠かせないのだと思います。
実際にボランティアを経験してみると、選手が競技に集中できる環境は、選手や審判だけでなく、さまざまな立場の人が支えることで成り立っているのだと感じました。
自分が担当した仕事は一部分ではありましたが、大会を支える側として関われたことは、とても貴重な経験になりました。
会場で出会った「手話ができる人たち」
今回初めて、手話を使いこなせる方が、健聴・難聴を問わず多くいらっしゃることを知りました。
ボランティアとは別の立場で参加されている方もおり、それぞれが「どの手話が使えるか」を示すマークを身につけていました。
日本手話や国際手話だけでなく、アメリカ手話のマークもあり、
「手話はひとつではなく、言語なのだ」ということを強く感じました。
手話のマークについて
会場で見かけた主な手話の表記は、以下の通りです。
- JSL:Japanese Sign Language(日本手話)
- ISL:International Sign Language(国際手話)
- ASL:American Sign Language(アメリカ手話)
恥ずかしながら、私は今回初めてこれらを知りました。
気になって調べてみると、講習会や学習環境が整っており、「なるほど、こうやって学んでいるんだ」と納得しました。
興味がある方は、ぜひ検索してみてください。
実践の場で見る手話と国際大会ならではの雰囲気
健聴で手話ができる方と一緒になる機会もありました。
その方は、自然に、そして巧みに手話を使いながら雑談や案内をしていて、人の多い会場の中でもスムーズにコミュニケーションを取っていました。
講習会などで見る手話とは違い、実践の場で交わされる手話には目を見張るものがあり、「こんなふうに話せるようになれたら楽しいだろうな」と素直に感じました。
また、手話を使う難聴の方々の表情を見て、「表情も含めて手話なのだ」ということも改めて学びました。
ボランティアの中には、英語だけでなく、さまざまな国の言葉を話せる方も多くいらっしゃいました。
複数の言語を使いこなしながら、自然にコミュニケーションを取っている姿はとても格好よく、同時に刺激も受けました。
「かっこいいな」という憧れの気持ちとともに、ここでしか味わえない特別な空気に包まれ、自然と気持ちが高揚していきました。
手話が通じた嬉しい瞬間
会場内では、勉強中の手話が通じた場面もありました。
席についての質問など、簡単な単語を組み合わせただけのやり取りではありましたが、相手がこちらの手話を理解してくれた瞬間は、思わず笑顔になってしまうほど嬉しかったです。
改めて、手話でコミュニケーションを取れることの楽しさと奥深さを感じる、印象的な場面でした。
選手たちの笑顔と真剣な姿
選手の皆さんは、こちらが手を振ると、満面の笑顔で振り返してくれます。
そんな何気ないやり取りが、心を温かくしてくれました。
一方で、試合が始まると一気にスイッチが入り、真剣な表情に変わる姿を間近で見ることができました。その切り替えの速さや、競技に懸ける真剣な眼差しからは、日々積み重ねてきた努力や覚悟が伝わってきて、自然と尊敬の気持ちが湧いてきました。
間近でその姿を見られたことは、ボランティアとして関わったからこそ得られた、貴重な経験だったと思います。
おわりに
聞こえにくいとやれることの選択肢が狭まってしまうと感じる場面も、正直あると思います。
それでも、聞こえに関係なく、自分のやりたいことや、やれることに全力で向き合う姿は本当に素敵だと感じました。
私自身も、「聞こえにくいから」と最初から諦めるのではなく、これからも挑戦し続けていきたいと改めて感じました。
連日、多くの方が会場に足を運んでくださいました。
その光景は、きっとこれからも忘れない、大切な思い出になると思います。
デフリンピックについては、第一弾・第三弾の記事でも詳しく紹介しています。
※本記事は筆者の体験に基づく内容です。
症状や治療に関しては個人差がありますので、気になる場合は医療機関へご相談ください。

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