健康診断や人間ドック。多くの方が年に一度、もしくは二年に一度は受診されているのではないでしょうか。
私も例外ではなく、毎年欠かさず受けるようにしています。体の状態を知ることはもちろん、自分の健康と向き合う良いきっかけになるからです。
ただ、「難聴」があるため、検査のときに少し困る場面があるのが事実です。
検査は流れ作業のように進むことが多く、「音声による指示」が中心です。そのため、聞こえにくい人にとっては戸惑う場面も少なくありません。
この記事では、実際に健康診断や人間ドックを受けてきた経験をもとに、聞こえにくい人が事前に知っておくと安心できるポイントをまとめました。同じような不安を感じている方の参考になれば幸いです。
聴力はどこまで伝える?検査時の補聴器はどうする?
まず、健康診断の問診票。
私の場合、既往歴の欄に私はいつも「難聴」と記入しています。診察時には「引き続き、耳鼻科で診てもらってくださいね」と軽く言われるくらいで、特別な対応を求められることはほとんどありません。
そして聴力検査。
聴力検査では、音が聞こえたらボタンを押す形式です。
しかし、聞こえにくい場合、
- 音に気づかない
- 検査が進んでいることに気づかない
- 結果が正確に出ない
ということが起こり得ます。
実際に私は、毎回検査が終わっていたことに気づかず。
受付で問診票を見た係の方に、「耳鼻科で定期的に検査を受けているなら、今回はキャンセルでも大丈夫ですよ」と言ってもらえたことがありました。
もし定期的に耳鼻科に通院しており、「毎回この検査が大変」「意味がない気がする」と感じている方は、無理をせず事前に相談してみるのがおすすめです。
健康診断は体全体を見る場なので、必ずしもすべての項目を受けなければならないわけではありません。
無理に受けてストレスを感じるより、目的に合った検査を選ぶことが大切だと感じました。
胃部X線(バリウム)検査を受けてみた
次に、毎回緊張するのが胃部X線(いわゆるバリウム検査)です。
これは胃のレントゲン撮影で、体を何度も回転させたり、息を止めたりと、検査中にたくさんの指示が飛び交います。
「右を向いてください」「仰向けになってください」など、検査室隣の操作室よりマイクを通して声で指示が出されます。
補聴器をしていて言葉がある程度聞き取れる方なら問題ないでしょう。
しかし、補聴器をつけても言葉まではっきり聞こえにくい方にとっては、指示が分かりにくくストレスになることもあります。
私自身も初めて受けたときは、こんなにも指示があるのかと驚きました。
そんなときに知ったのが、「聞こえにくい人のための胃検診」という取り組みです。
公益財団法人 東京都予防医学協会が主催し、特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会が窓口となって実施しています。
モニター画面に説明やイラスト表示など文字情報があるようです。
年に一度程度、開催されているようです。予約制・人数制限がありますが、安心して受けられる大変ありがたい取り組みです。
(今年度分は終了しましたが、参考までに案内はこちら → 東京都中途失聴・難聴者協会 胃検診案内)
このような制度を知っておくだけでも、検査へのハードルがぐっと下がると思います。
胃の内視鏡検査を受けてみた
胃の内視鏡検査も一度受けたことがあります。
テレビなどで見たことはありましたが、実際に自分が受けるとなると緊張しました。
事前に調べると、
- 口から挿入
- 鼻から挿入
- 鎮静剤あり・なし
など複数の方法があり、どれを選べば良いか迷いました。どれがいいのか迷いましたが、当日、医師に相談して決めることにしました。
幸い、担当の先生は聞こえにくい人の対応経験があり、看護師さんもとても丁寧に接してくださいました。
聞こえにくさへの配慮として「鎮静剤を使用する方法」を提案してもらいました。
鎮静剤を使うことで検査中に意識がぼんやりするため、指示を聞き取る必要がなく、終わったあとにしっかり説明を聞けるのがメリットです。
検査は横向きで行うため、両耳の補聴器をつけたままは難しく、直前に外して預かってもらいました。
気づいたときには検査が終わっており、その後、画像を見ながら丁寧に説明を受けることができました。
この経験から強く感じたのは、検査は「理解して納得すること」が重要だという点です。
鎮静剤を使う分、費用は少し上がりますが、安心して受けられるという点ではとても良かったです。
胸部X線と補聴器
胸のレントゲンについては、以前はなんとなく「補聴器を外した方がいいかな」と思っていました。
しかし、今年の健康診断で技師さんに確認したところ、「胸部の撮影なら補聴器をつけたままで大丈夫ですよ」と言われました。
胸の位置と撮影範囲が異なるため、影響はないそうです。
撮影範囲が胸部中心のため影響しないとのことです。
ただし、
- CT検査
- MRI検査
- 頭部撮影
などでは外す必要がある場合が多いため、検査前に確認するのがおすすめです。
おわりに
健康診断や人間ドックの会場は、多くの人がいて流れも速く、スタッフの声も聞き取りづらい環境です。
でも、聞こえにくいことを事前に伝えておくと、ほとんどのスタッフは丁寧に対応してくれます。
それだけで安心感が全然違います。
改めて思うのは、健康診断は「病気を見つけるため」だけでなく、「自分の体を知るため」の大切な機会だということです。
聞こえにくさがあっても、安心して受診してよい。必要な配慮をお願いしてよい。そう感じられる人が増えればいいなと思います。
これからも毎年欠かさず健康診断を受け、健康的に過ごしていきたいと思います。
※本記事は筆者の体験に基づく内容です。
症状や治療に関しては個人差がありますので、気になる場合は医療機関へご相談ください。


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